by こんぴら天狗
白樺のチカラ シリーズ
2013年08月06日
腸が「第2の脳」といわれる理由。
腸にばかり、重要な機能が集中しているのは、なぜでしょうか?発生学的には、腸は最も原始的な器官です。腸はその後、さまざまな臓器に進化しました。栄養分を蓄える細胞が腸から分離して「肝臓」となり、血中の糖分を調整するホルモンを分泌する細胞が分離して「膵臓」をつくり、食物を一時貯蔵する場として腸の前部「胃」ができました。また、酸素を吸収する細胞が「肺」になり、腸の入り口、つまり口にある神経細胞の集合が「脳」に進化したといわれています。ですから腸はあらゆる臓器の生みの親だといえます。腸が体の多くの器官や神経と密接にかかわっているのは、そのような進化の経緯があったからなのです。腸の賢いところはそれだけではありません。腸は脳の指令がなくても、自分の判断でさまざまなはたらきをする能力をもっているのです。状況に応じて解毒作業を行なったり、肝臓や膵臓など他の器官に指令を出したりと、適切な処理方法を決定します。腸はこの賢い機能のために「第二の脳」と呼ばれています。そもそも、脳と腸には密接な関係があり、「脳腸相関」と言う言葉があるほどです。その特殊性が注目され、研究が進むにつれ、脳内の神経伝達物資であるセロトニンが腸にも存在していることがわかってきました。というより、全体の9割以上が腸内に集中していたというのです。
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