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白樺のチカラ シリーズ
2014年04月30日
悪党退治は2系列の細胞で
消化管のまわりをマクロファージが取り巻き、消化にともない侵入する危険な異物に対応していましたが、そのマクロファージからリンパ球が進化していきました。マクロファージからリンパ球への進化の道筋にはふたつの系統があります。ひとつはNK細胞(ナチュラル・キラー細胞)・T細胞(胸腺からつくられる細胞)の系列。もうひとつはB細胞(骨髄からつくられる細胞)です。NK/T細胞系列の極限にあるのがT細胞ですが、T細胞とB細胞では異物を退治する武器が異なっています。T細胞は異物をT細胞レセプターで認識して細胞内にためた分解酵素をふりかけ、異物の付着した自己細胞を丸ごと殺してしまいます。このときT細胞からはキラー分子が放出され異常細胞が処理されています。一方、B細胞は体液や血液中をめぐっている接着分子(免疫グロブリン)を分泌し、これが異物をおいかけ擬集させてしまいます。擬集された異物は最終的にマクロファージが貧食によって処理しています。T細胞はマクロファージ〜NK細胞〜胸腺外分化T細胞〜胸腺由来T細胞という道筋をたどったと思われます。 by こんぴら天狗
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