by こんぴら天狗
白樺のチカラ シリーズ
2014年01月14日
「ガンを抑える体質」をつくる法
乳酸菌生成エキスが腸管の免疫活力を促すことについては、マウスで実験を行ない、すでに明らかにしています。老齢マウスのバイエル板には、加齢による細胞分裂中心の退縮がみられるのですが、乳酸菌生成エキスを投与されたマウスでは、細胞分裂中心が再び活性化しました。つまり、腸が若返り、免疫力が回復したということです。これは、乳酸菌生成エキスに含まれるペプチドグリカンや核酸には、免疫を高めるはたらきがあります。さらに、腫瘍に対する効果についてもマウス実験が行なわれました。発ガン物質を注射して大腸ガンを発症させたマウスの腫瘍発生率が、乳酸菌生成エキス投与の有無でどう変化するかを調べたのです。その結果、発ガン物質投与後24〜26週のマウスの場合、エキスを投与していないマウスでは発生率100%のところ、投与したマウスは76%にとどまっていました。また、発生初期の大腸微小腺腫の場合をみるため、発ガン物質投与後15週のマウスでも同様の調査をしました。その結果、エキス非投与のマウスでは30個近い微小腺腫が発生したのに対して、エキス投与のマウスは10個程度でおさまったのです。つまり、乳酸菌生成エキスは大腸腫瘍の初期発生を防ぐだけでなく、微小腺腫に続いて引き起こされるポリープや、大腸ガンの発生も有意に抑制することが明らかになったわけです。薬と違って劇的な効果はありませんが、その代りずっと続けられるし、摂りすぎて悪いということもありません。日頃から健康維持のためのサプリメントとして摂取していくことで、病気の発生や免疫力の低下を抑制することができるといえるでしょう。
by こんぴら天狗
by こんぴら天狗
2014年01月07日
乳酸菌の「若返り効果」をもっと活かそう
年齢とともに体力や身体機能が衰えるのは自然なことです。免疫力もまた、年齢とともに徐々に低下していきます。胸腺の場合には20歳頃にピークを迎え、その後は徐々に小さくなり、60歳を過ぎる頃には乳幼児期と同じ程度までに退縮します。しかし、腸管の場合には、思春期前ぐらいからどんどん低下していってしまいます。たとえば虫垂には、若いうちは免疫系の主役であるリンパ球の塊がびっしりとみられます。しかし、35歳をすぎるあたりで、まったくなくなってしまうのです。その時点で免疫器官としての役割は終わっているということです。その流れにブレーキをかけるには、乳酸菌が有効であることがわかっています。細菌やウイルスを無毒化したり排除したりする過程で乳酸菌が介在すると、免疫力が増強されます。そして、免疫増強効果は、乳酸菌そのものより、菌体物質と分泌物からなる乳酸菌生成エキスのほうが高いのです。乳酸菌生成エキスの特徴の1つに、死菌を利用していることが挙げられます。その点で、ヨーグルトなどとは一線を画しています。特に、最近もてはやされているプロバイオテイクスは、腸内フローラのバランスを整えて体の恒常性維持に貢献する「生きた菌」であるというのが定義ですから、そのまったく逆をいっているようなものです。誰もが生きた菌のほうが体に効くと思うでしょうが、必ずしも生きた菌がいいとはいえません。強力な胃酸にやられて、腸まで届く間に死んでしまうからです。
by こんぴら天狗
by こんぴら天狗
2013年12月24日
「腸の元気」「体の元気」を取り戻す
長い間、腸の主なはたらきは「消化・吸収・排泄」の3つであると考えられてきました。しかし近年、腸がじつは免疫器官として大きな役割を果たしていることがわかってきたのです。いまや腸管免疫は、人体最大の免疫システムであるといわれます。その証として、たとえば私たちの体内では、免疫グロブリン(IGAなど)というたんぱく質が1日あたり8グラムつくられるのですが、その7割までが腸管で産生されることがわかっています。それほどまでに免疫機能が集中しているのは、腸という器官の特殊性と無関係ではありません。ですから健康維持のうえで、腸が高い免疫力を備えて外敵から身を守り、腸粘膜の恒常性を保つことは非常に重要なのです。また、独立性の強さも、腸の大きな特徴といえるでしょう。全身の免疫の中枢を担う臓器といえば、胸骨のうしろにある胸腺ですが、腸は免疫系の中枢からの指示は受け取りません。生きた動物から取り出した腸がそのあとも動き続けることからもわかるように、腸の神経もぜん動運動も他の器官とは独立したものであり、同時に腸は免疫系やホルモン系も発達した器官なのです。それほど重要な役割があるにもかかわらず、構造上は非常に簡単なもの、腸のおもしろい点です。腸粘膜は「体内の皮膚」などとたとえられることもありますが、皮膚は何層もの細胞から成っているのに対し、原始的器官である腸にはそんな複雑さはありません。 by こんぴら天狗